ロードリ・デイヴィス (Rhodri Davies)

1971年、英国ウェールズ西海岸沿いの街アベリストウィス (Aberystwyth) 生まれ。７歳からハープの演奏をはじめる。 1990年代から、従来の奏法を超えたハープ演奏を探求し、英国フリー・インプロヴィゼイション・シーンなどで活躍してきた即興ハープの異才。90年代末から2000年代初頭にかけて注目を集めた、即興音楽におけるReductionism（無音や微弱音、拡張テクニックを多用）の最も影響力のある一人でもあった。 また、フリー・インプロヴィゼーションにとどまらず、実験音楽、現代音楽、歌手とのコラボレーション、さらには、ハープを用いたインスタレーション、古楽器（馬毛ハープ）の復元など、さまざまな活動を展開している。

独創的なソロ演奏で知られる一方、これまでに、ジョン・ブッチャー、マーク・ワステル、デレク・ベイリー、エヴァン・パーカー、デヴィッド・トゥープ、パット・トーマス、ソフィア・イェルンベルグ (Sofia Jernberg)、大友良英などの即興演奏家、デヴィッド・シルヴィアン、リチャード・ドーソン、ジェニー・ヴァルなどのシンガーソングライターと協演。 IST (Simon H Fell, Mark Wastell, RD) 、Common Objects (RD, Angharad Davies, John Butcher, Lee Patterson, etc.) 、リチャード・ドーソンのバンドHEN OGLEDDなどに参加している。

また、エリアーヌ・ラディーグ (Eliane Radigue)をはじめとし、クリスチャン・ウォルフ、フィル・ニブロック、刀根康尚、塩見允枝子、杉本拓などの作曲家がロードリ・デイヴィスのハープのための作品を書いている。自身も数多くの作品を作曲、その一つに高橋アキ(ピアノ)と石川高(笙)のための『Variform #1』がある。 「日本におけるウェールズ年2025」の一環として、2015年のFTARRIフェス以来、10年振りとなる待望の来日。